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415 仕事を抱え過ぎていませんか?

2009-10-25 (日)

私が仕事をしていて、接する多くの方々に共通しているのが、「忙しい」という点です。

そういう私も、自分ではそんなに感じていませんが、私も周りから見ると 忙しい人のようです(笑)

このようなタイプの人々には、以下の共通点があるように感じます。

1)仕事ができる
単純かもしれませんが、仕事ができるので、たくさんの仕事がその人に 集まってきます。たくさん集まるのをどんどん処理するので、どんどん頼られる。 その循環の結果、仕事を抱え過ぎる状況が生まれてしまいます。

2)コスト意識が強い
これは、仕事を自分以外の社内の人に頼んだり、場合によっては外注すれば いいのでは?と考えてしまうようなことでも、コストの発生を嫌って、自分で処理 してしまうケースです。とりわけ、経理担当者は仕事柄、この意識が強いですね。

3)周りがその人に甘えている
実は、仕事を抱えている人の周りの方々にも問題があります。ついつい 甘えてしまってその人に仕事を頼んでしまう。 「だって、自分がするより素早く処理してくれるから…」という甘えが、その人を 苦しめています(苦笑)

4)頼みごとを断れない
そして、本人も周りからの頼みごとを断れないんです。断りたいけど、断って 相手の嫌な反応を見るぐらいなら、自分で処理してしまおうという意識が働いてしまう。 貢献意欲の強さも影響しているとは思いますが。

5)仕事の完成度に対するこだわりが強い
これは、人に頼んだところで、最終的には自分が手直ししないといけない という思いが影響してしまいます。 時間をかけて人に教えてやってもらったところで、最後は自分が手直しする ぐらいなら。自分でやってしまった方が楽と思ってしまうようです。

6)これまで通りの仕事をこなしていることで、安心感がある
意外なのが、それをしている本人が、意外と仕事をたくさんこなしていることで 安心してしまうことなんです。 忙しい=自分の存在場所、存在意義を感じてしまうという、妙な精神状況を 作り出してしまいます。

このようなタイプの幹部やスタッフ(経営者もそうかもしれませんが)に対しては、 以下の方法で対応してみることをお勧めします。

1)仕事の棚卸をしてみる
まずは、どのような仕事をその人が抱えているのかを出してみます。 場合によっては、その人だけでなく、その人の周りのスタッフにも、頼んでいる 仕事やその人がしていると思う仕事を書き出してもらいます。 ここでは、仕事の重要性や大小関係なく、ありとあらゆる仕事を書き出すのが重要です。

2)自分が本来やるべき仕事、将来やりたい仕事を書き出してみる
次に、自分の役職や役割上、自分自身が本来やるべき仕事を書き出して みます。また、それと共に自分自身が将来取り組みたい仕事内容についても 書き出します。  そうすることでその人自身の「やりたいこと」「やるべきこと」が見えてきて、 現在の仕事とのギャップが明確になります。

3)現在の仕事を仕訳してみる
現在の仕事内容を精査します。仕事の優劣、責任の重たさ等を考慮して、 仕訳していきます。できれば、社長を含めた第三者に立ち会ってもらって進めるのが オススメです。他のスタッフに渡せる仕事についても、誰に渡すかを明確にします。

4)タイムスケジュールを作成して、仕事を移管する
現在の仕事内容のうち、他のスタッフや外注で仕事を渡していくもの については、タイムスケジュールを作成して、いつ、どのような方法で仕事の 移管を行うのかを明確にします。

5)仕事の移管状況を定期的にチェックする
タイムスケジュール通り、仕事の移管が進んでいるのかを確認します。 また、仕事の移管が進むと共に、それによって空いた時間で、「やりたいこと」 「やるべきこと」に取り組めているかどうかも、同時に確認します。

このようなステップでいくと、徐々にではありますが、仕事の移管は可能になります。  但し、重要なのは、一回限りで終わることは無いという点です。

一度、陥ってしまった状況というのは、時間が経てば、再度繰り返す恐れがあります。

そのような事態にならない為には、最低でも年に一度、仕事の棚卸を行い、 「やりたいこと」「やるべきこと」「やらなければならないこと」のバランスが、 適切に保たれているか、他のスタッフでもこなせる仕事が混在していないか、 を定期的に確認していく必要があります。

皆さんの会社でも、商品開発やプロジェクト、通常業務等、仕事上での 歩留まりが発生した場合は、是非「仕事の棚卸」をしてみて下さい。

仕事の歩留まり、仕事の過剰在庫を削減していくことも、会社経営では 重要なことだと思います。

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プロフィール

財務マネジメント株式会社 代表

森岡寛

財務マネジメント 代表取締役 森岡 寛

高知県高知市出身。実家が製麺卸売業を営んでいることから、幼少期より経営に関心を抱く。
近畿大学在学中は会計学研究会に所属し、管理会計の研究に従事。大学卒業後、大阪市内の大手会計事務所に勤務。入社3年目から経営幹部に抜擢され、以後2年半にわたり、部署売上目標を全て達成。実務面では、税務・経営・人事コンサルティングを担当する中で、中小企業の財務の重要性を実感して退社・起業。
起業後は中小企業に特化して、チャットとWEB会議で完結する財務改善コンサルティングを提供している。
著書に『マンガで入門!会社の数字が面白いほどわかる本』、『社長のための黒字の教科書』『マンガで入門!管理会計が面白いほどわかる本』(ダイヤモンド社)がある。

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